悩みタイトル

腱鞘炎とは、手首や母指の付け目に多く発症し、関節運動時に痛みが強く発生します。物を持つ際に痛みが出ます。朝に特に痛みが強くなります。痛腱鞘炎は指の使い過ぎで起こることから、パソコンのキータッチやマウスなどの反復的な操作をしたり、携帯を長時間操作する人、ピアノなど指を多く使う楽器を演奏する人、グリップやボールなどを握るようなスポーツをする人などに多くみられます。
また、更年期の女性や妊産婦に多いことが知られています。女性ホルモンの分泌に関連すると考えられています。

腱鞘炎に対する当院の考え

腱鞘とは手の腱を包む鞘であり、使い過ぎにより腱鞘がこすれて炎症となります。母指であれば片手の親指ばかりを使う携帯操作を、長時間続け親指が酷使され、腱鞘炎の原因になりがちです。無理な姿勢で操作を続け手首を伸ばす筋肉に負担がかかって肘が痛んだり、手指がしびれたりすることもあります。肩甲骨の間にある筋肉が収縮状態を続けて肩こりや首こりが起きる長時間同一姿勢の多いデスクワーク従事者であったり、手芸など手元をずっと見続ける方にも多く見られます。女性ホルモンのバランスが変わる更年期の女性、テレワークで長時間緊張が抜けない方では自律神経の交感神経は緊張状態により回復機構が緩慢となり炎症が持続する事があります。

腱鞘炎を放っておくとどうなるか

日常生活において手を使わない分けにはいかないので、炎症が出たままとなり何をするにも痛みが強くなり、食事の際にお茶碗やお皿を持つ際に手首に痛みが走ります。手首を撓屈、母指側に屈曲した際に痛みが走るので、初めはビールのジョッキやガソリンの給油ノズルが痛みで持てなくなります。腫れがある状態で仕事していると炎症起きている関節内が骨の肥厚が起きて圧力が均一で無くなり、ボキボキと音が繰り返し鳴るようになり炎症が進行します。無理な姿勢で操作を続け手首を伸ばす筋肉に負担がかかって肘が痛んだり、手指がしびれたりすることもあります。
また、前かがみや猫背の姿勢で小さなスマホ画面を長時間のぞきこんでいると、肩甲骨の間にある筋肉が収縮状態を続けて肩こりや首こりになる原因にもなります。
さらに画面を見続けていると、眼精疲労やドライアイにもなりやすくなります。

腱鞘炎の軽減方法

一番いいのは手を使わない事ですが、腱鞘の周囲靭帯や筋肉を緩める事により血流を良くして栄養し、腱鞘の治癒機構を正常に戻します。手技で緩まないのであれば特殊電気治療や鍼治療で緩めます。
セルフケアするのであれば外用消炎鎮痛剤を手首や母指の付け目に貼り炎症を抑えます。安静維持する為にギプスやシーネで固定して安静を図る事も必要ですが、その間上肢組織が廃用性萎縮を起こしてしまう事があるので、注意が必要です。
炎症を抑えるステロイド注射を行う事により改善するものもあれば、効果が無かった場合手術の適用も視野に入れます。腱鞘の再建手術を行った場合はリハビリが1年程続きます。ただ手術したからと言って完治する訳ではなく、また発生する事もあります。

腱鞘炎に対する当院の施術メニュー

炎症がある場合は特殊電気治療が効果的です。硬くなった腱鞘を、血流亢進作用により栄養出来るので回復機構が働くようになります。また痛みが徐々に引いていくので、物を持っても痛みが出なくなります。姿勢が悪い事による肩甲間部のつまり、硬結により肘や手首に負担がかかっている方であれば全身の姿勢矯正を行います。関節の可動域が広がれば上肢にかかる負担が減り、結果的に手首にかかる負担が軽減します。肩甲骨付近の筋膜が硬い方であれば、ボキボキしない治療として筋膜ストレッチがあります。肩甲骨はがしという筋膜のストレッチであれば背中のつまりが取れ、猫背矯正という筋膜ストレッチであれば前胸部のつまりが取れます。腱鞘も筋膜に包まれているので負担が軽減し痛みが出なくなります。安静維持の為には弾性テーピングで固定し日常生活を過ごしてもらいます。

施術頻度はどのくらいか

半年は必要です。筋肉組織が治る迄には90日から180日かかります。筋肉は血管が豊富で栄養しやすく、血管が少ない腱鞘は180日以上かかります。安静維持出来ない方は1年以上かかることもあります。手を固定しても指を使えるようにしてあるので完全な安静は難しいです。詳しくはスタッフまでご質問下さい。ご来院お待ちしております。