産後腰痛
産後腰痛とは?
基本的に、出産から1年以内に感じた腰の痛みが産後腰痛といわれています。
妊娠中、大きく育った約3kgのお子様が、お腹の中にいる期間が約2カ月ほど続くとされています。この状態が続くことで、本来負荷がかかりやすい腰がより反りやすくなり、反り腰の状態が持続します。結果として、腰への負担が2倍、3倍と増していきます。
その後、出産を経て体は約2カ月間反り腰の状態が続きやすく、歪みが強いまま固まってしまい、腰痛の出現や悪化につながることがあります。それだけでなく、出産後は骨盤の結合が緩み、筋肉で体を支えることになるため、より一層腰に負担がかかっていきます。これが産後腰痛です。
産後腰痛の根本原因は?
元来、女性の身体は骨盤の形が男性と異なり、赤ちゃんを包み込めるような少し平たい形をしています。簡単に言うと、男性の骨盤は円錐形に近く、女性の骨盤は横に広い楕円形のような形です。この骨盤の形状により、女性は男性よりも反り腰になりやすく、腰に負荷がかかりやすいと言われています。
さらに、赤ちゃんを支えるために妊娠中は腰回りの筋肉が広がり、厚みが増すと言われています。このため、出産後の数カ月間は筋肉によって腰が引っ張られ、反り腰の状態が維持されやすく、場合によっては反り腰が進行することもあります。
こんなお悩みはありませんか?
姿勢が悪くなった気がする
妊娠から出産に伴い骨盤を広げるためのホルモンが分泌されます。このホルモンにより骨盤の結合組織が緩んでいるため、背中や腰の筋肉により負担がかかってきます。これにより反り腰など姿勢の悪さが目立ってきます。
お腹の踏ん張りが利きにくい気がする
妊娠をすると腹直筋が伸ばされた状態、『腹直筋離開』という状態になります。この状態は姿勢を維持するのが難しくなり、より腰への負担が増えていきます。
産後により姿勢の悪さを感じるような気がする
産後には育児が伴ってきます。ただでさえ身体の筋力が落ちた状態で行わなければいけばないため、腰の筋肉や骨盤に負荷を与えます。
腰が痛いため寝る体勢に困る
基本的に産後は反り腰になっていることが多いです。腰に負担が少ない姿勢は仰向けだといわれています。
産後の便通が少し心配
産後は骨盤底筋群が緩んでいるため、内臓自体が下に下がっています。そのため基本的なサイクルが崩れています。これを矯正で骨盤の位置を戻し内臓も元の位置に近づけていきます。
産後腰痛に対する当院の考え
産後の腰痛について、当院では出産後1カ月経過した後からのご来院を推奨しております。
基本的に、出産直後の骨盤は赤ちゃんを産むために開き、骨盤自体が緩んでいる状態です。この状態は産後2カ月頃まで続き、その後徐々に元に戻っていきます。そのため、産後すぐに身体の矯正などの施術を行うと、歪みが整っても安定しない可能性が高いだけでなく、身体に大きな負担がかかる場合があります。
当院ではお子様を連れてのご来院も可能ですので、安心してご利用ください。必要に応じて、スタッフがお子様のお世話をサポートさせていただくこともできます。
産後腰痛はなぜ起こるのか?
基本的に、妊娠中は約3kgのおもりを毎日片時も離さずに抱えているのとあまり変わりません。しかし、お子様を安定させた状態で大きく育てていくためには、骨盤を後ろに倒し、できるだけ平らな状態を保つ必要があるため、身体が変化し順応していきます。
生活の中で注意が必要な点としては、硬いところに長時間同じ体勢でいることや、角度の急な椅子を避けていただくことです。どうしてもそれしかない場合は、クッションなどを使用して、できるだけ身体への負担を軽減するように心がけましょう。
産後腰痛を放っておくとどうなるのか?
産後であっても産後でなくても基本的に身体に痛みや違和感が出ている状態を放置することは、より悪い状態になりかねません。
産後の腰痛については、反り腰になっていることが多いため、腰だけでなく様々な部位が疲労していきます。腰がつらいだけでなく、背中、首、肩だけでなく下腿やふくらはぎにも張り感が表れることがあります。いずれそれが疲労感へと変わり、さらに痛みに代わっていくこともあります。
身体にとって、痛みはSOS信号の一つです。放置することで自然に改善することは限りなく少ないため、一度ご来院いただくことをお勧めします。
産後腰痛に効果的な当院の施術メニューは?
産後腰痛に効果が期待できる施術メニューは『産後矯正』です。基本的にこちらの矯正は、産後1か月程度から行うことが可能です。産後3か月から6か月の間は、特有のホルモンであるリラキシンが分泌されると言われています。このホルモンが出ている時期に施術を行うことで、より効果が期待できます。
『産後矯正』では、全身の状態を整えながら、産後の骨盤や筋肉にアプローチしていきます。ご自身で骨盤周りの開き具合を確認していただき、目標の体重を設定しながら進めていくことが大切です。
その施術を受けるとどう楽になるの?
産後はお腹周りの筋肉、特に両側の筋肉が固まりやすく、ご自身で緩めるのが難しい部分になります。
まずはお腹の横をストレッチし、筋肉を伸ばしていきます。その後、直接骨盤に対して引き締めの施術を行います。こちらは、妊娠および出産の際に横に広がってしまった骨盤を、ゆっくり丁寧に圧を加えながら内側へ戻していきます。これにより、身体の歪みを整え、腰への負担を軽減していきます。
身体から歪みを取り除くことで、痛みの原因を根本から軽減していくことが期待できます。
産後腰痛を軽減するために必要な施術頻度は?
基本的にお身体の状態に合わせて施術のご提案をさせていただきますが、最低でも週に2回から3回程度のご来院をおすすめしています。お身体の辛さを1~10の数字で表していただき、4以下になるまでは定期的に通っていただきながら、お身体の状態を整えていく必要があります。
出産後の身体は、少しずつ整えていくことで、特に痛みや違和感を軽減していくことが期待できます。当院では産後の症状をサポートさせていただいておりますので、安心してご来院ください。