肉離れ
こんなお悩みはありませんか?
「肉離れ」はよく聞く怪我のひとつです。
スポーツをしている時にこんな痛みは出ていませんか?ひょっとしたらこのような症状が出ている時は「肉離れ」しているかもしれません。
筋肉から「プチっ」という音がしてから痛みがある
患部が腫れていて、筋肉を伸ばしたり縮めると痛みがあるが歩くことはできる
患部がくぼんでいる
患部付近が皮下出血(内出血)している
肉離れが癖になっている(繰り返す)
肉離れで知っておくべきこと
「肉離れ」は俗称で、正式には「筋挫傷」といいます。スポーツや肉体を酷使する仕事などで、急に無理な動作をしたときに発生する筋膜や筋線維の損傷・断裂のことです。筋肉が裂けたり破れたりすることを筋断裂といいますが、筋断裂のうち、範囲が部分的なものを一般的に「肉離れ」と呼びます。
肉離れの程度(重症度)によって、回復までの期間は異なります。
1型
筋肉内に出血がありますが、筋膜や筋線維には損傷がない段階です。自力で歩行が可能です。「出血型」とも呼ばれます。
(回復目安:2週間〜1ヶ月ほど)
2型
筋腱移行部に損傷がありますが、完全断裂や付着部の裂離はない段階です。正常な自力歩行が難しい状態です。「筋腱移行部損傷型」とも呼ばれます。
(回復目安:3ヶ月ほど)
3型
腱の完全断裂、もしくは付着部の裂離がある段階です。自力歩行はほぼできません。「筋腱付着部損傷型」とも呼ばれます。病院での手術が必要です。
症状の現れ方は?
肉離れをすると、以下のような症状があります。
・関節を動かした際に筋肉が伸び縮みし、負担がかかることで肉離れした患部が刺激され、痛みが生じる
・患部を押した時に痛みが強く感じる
・患部が腫れていて内出血している
・筋肉が断裂しており、患部が陥没している(中程度以上)
・患部に痛みがあるが、歩行が可能な状態(軽度)
痛みだけでなく、筋肉が硬くなっていると動作時に患部に違和感を感じることがあります。違和感を感じたまま生活を続けると、身体のバランスが崩れ、他の筋肉や関節に負担がかかり、痛みを引き起こす原因となることがあります。
肉離れと似た症状に「腓返り」と「筋膜炎」があります。
「腓返り」は筋肉が過剰に収縮し、筋肉全体に痛みが生じる状態です。
「筋膜炎」は筋肉を使いすぎることにより筋肉の膜が硬くなり、炎症を引き起こす状態です。
「肉離れ」は筋繊維の一部または全部が断裂している状態です。筋肉の痛みにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる症状を引き起こすことがわかると思います。
その他の原因は?
肉離れは、太ももの裏、太ももの前面、内腿、ふくらはぎに多く見られます。筋肉が疲れていたり、弱っていたりすると、ちょっとした運動や日常的な動作でも肉離れを起こすことがあります。
加齢や運動不足により筋肉量が低下すると、バランス能力が低下し、歩行速度が遅くなったり、身体機能が低下することがあります。バランスが崩れると、筋力や筋肉への負担に左右差が生じます。このような状態で大きな怪我をしてしまうと、関節の変形や歩行困難を引き起こし、最終的には寝たきりになることもあります。
日頃運動をしない方は、ウォーキングやラジオ体操などの軽い運動を取り入れ、筋肉量を増やしておくことが急な怪我の予防につながります。運動を行う方は、準備運動やストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めておくことが大切です。
肉離れを放置するとどうなる?
「肉離れ」をしていても、痛みを我慢して放置してしまう方も少なくありません。ふくらはぎが肉離れを起こしたまま放置していると、血腫が筋肉を圧迫し、痛みや腫れ、動かしにくさが生じてしまいます。
回復途中で無理に運動をすると、患部は以前と同じ運動量に耐えられず、再び痛めてしまうことがあります。このような繰り返しが続くと、「同じ場所が痛む」「なかなか治らない」といった状態になることがあります。
断裂した患部がスムーズに修復されると傷跡が残りにくくなりますが、修復が遅れると、しこりやつっぱり感が生じることがあります。違和感のある状態で生活を続けると、身体のバランスが崩れ、歪みや筋肉への負担が大きくなります。
また、筋肉の柔軟性や筋力の低下、運動機能の低下が進行すると、筋肉や関節を痛めたり、関節の変形の原因になったりすることがあります。
当院の施術方法について
●「肉離れ」をしてしまったら●
・まずは『安静』にしてください。
できればその場に座り、寝て動かさないようにしてください。
・患部を『冷やしてください』。
患部の体温を下げることで、患部の毛細血管が収縮し、腫れや内出血、痛みなどが軽減できます。氷嚢やタオルに包んだ保冷剤を20分ほど患部に当てて冷やします。患部を冷やしすぎると血流が滞り、組織修復の妨げになるため、長くても30分までにしてください。
・患部を包帯やバンテージで『圧迫してください』。
腫れや内出血を最小限に抑えることができます。きつく圧迫しすぎると血流障害や神経障害を引き起こすことがあるため、痺れや肌が変色してきた場合は圧迫を緩めてください。
・患部を心臓より高い位置に『挙げてください』。
血液が心臓に向かって流れるため、内出血による腫れを減らすことができます。患部の下に座布団やクッション、たたんだ毛布などを敷くと、挙げやすくなります。
●腫れや強い痛みなどの急性症状が落ち着いてきたら●
【手技】
患部の筋肉が硬くなり、柔軟性が無くなっている状態です。
当院では『手技』を使い、筋肉をほぐして血行を良くし、痛みやコリを軽減します。
【鍼施術】
『鍼施術』は、マッサージでは届かない深い筋肉にも直接刺激を与えることができます。鍼は、鎮痛作用や自然治癒力の活性化、血流改善などの作用があります。
【筋膜ストレッチ】
スポーツをされている方など、より早く筋肉の柔軟性を取り戻すには『筋膜ストレッチ』がおすすめです。筋膜が硬くなると筋肉の伸縮を妨げてしまいます。筋膜には血管、リンパ管、神経を通過させる役割があり、損傷した筋肉を早く修復させるためには欠かせない施術の一つです。
【矯正施術】
痛みをかばいながら生活していた方は、身体のバランスが崩れて患部以外にも痛みを感じることがあります。『骨盤矯正・姿勢矯正』で関節を正常な位置に戻し、筋肉が正常に動くようになります。これにより筋肉が緩み、パフォーマンスが向上し、疲労感が軽減され、怪我の予防にも繋がります。
改善していく上でのポイント
●受傷してから1週間ほどは入浴を避けてください●
入浴は血行を促進させるため、内出血や腫れ、発熱が増して悪化してしまうことがあります。急性症状が落ち着いてきてからは、血行を促進させて回復を早めるために湯船に浸かり、身体を温めることができます。
入浴を再開する際は、自己判断ではなく、必ず施術者に確認してから行ってください。
●アルコール類は避けてください●
これも入浴と同じく血行を促進させてしまいますので怪我をしている時は避けるようにしてください。
●痛みがある時は無理な運動は避けてください●
包帯やサポーターをつけていても、無理な運動や負担をかけることは避けてください。
施術中は、治すことを優先して考えましょう。
施術にかけた時間を無駄にしないように、自分の身体を大切にしてください。
回復過程を見ながら、どのくらいの運動ができるかアドバイスさせていただきます。
●筋肉の修復のために●
健康のためには『食事・睡眠・運動』が大切です。
筋肉の修復には、良質なタンパク質が重要な材料となります。
アミノ酸がバランスよく含まれている肉類、魚介類、乳・乳製品、卵や豆・大豆製品をしっかり摂取してください。
ビタミンB6は代謝を促進させる作用があり、ビタミンB6を多く含む食品は牛赤身肉、マグロ、カツオ、鶏肉、牛レバー、バナナなどです。
栄養が豊富だからといって過剰に摂取することは避け、バランスよく食べて、睡眠もしっかり取るように心掛けてください。